ファイトケミカル辞典

2018年6月9日

ファイトケミカル野菜と種類

いま、ファイトケミカルの研究にも大いに注目されています。 現在、抗酸化力などが、生体調節機能に深く関わっているとしてクローズアップされています。

ファイトケミカルの抗酸化力を数値化して示そうという研究の流れもあります。まさに、ファイトケミカルの動向に大きな注目が集まっている現状です。


【 出典元:ココロとカラダの東洋医学的 A to Z 】

【研究の流れ】

“chemical”は化学成分という意味ですが、植物由来の化学成分というとらえ方です。ビタミンやミネラルといった栄養素、食物繊維が野菜に含まれていることは、多くの人たちが既に知っていることです。

さらに、現代社会では、ポリフェノールのような「非栄養素」にも注目が集まっていると言っていいでしょう。そのような「非栄養素」も含めて、私達は、ファイトケミカルといいます。

ファイトケミカルの研究で、いま注目されているのは、ポリフェノールやカロテノイドといった抗酸化物質であり、イソチオシアネートといった、大根やわさびなどの辛み成分などです。

ファイトケミカルの機能として、一番重要視されているものは、抗酸化性のことであり、ファイトケミカルのほとんどの成分が、抗酸化性ともいうことができます。

抗酸化性は、生命にとって欠かすことができないものであり、生物は酸素中で生活し続けているゆえ、放置しておけば、鉄と同じ様な感じで、酸化の過程を辿るものであり、朽ち果てていく運命です。

生命を維持するということは、このような状態を阻止し、酸化を防ぐ方向に持っていくことです。 私達は、いろいろな野菜を食べて、生命を維持しようとしているわけですが、それは還元状態にするということです。

【病気にならない身体を作る】

私達は現代社会において、がんや老人性認知障害、生活習慣病のような難解な病気と向きあってしまっています。がんや老人性認知障害、生活習慣病と言った病気も、活性酸素と何かしら関係を持っていると考えることができます。

活性酸素による遺伝子のしょうがいについても研究をしなければならないですし、たんぱく質の酸化による機能喪失や、脂質の酸化による過酸化物の生成など、研究によって生命維持に繋げることができるのではないでしょうか。

【ファイトケミカルの野菜】

まだまだ、みなさんは、ファイトケミカルと言う名前は知るものの、意味を漠然として捉えているだけかもしれません。みなさんには、もう少し、ファイトケミカルのことを理解し、日常生活でしっかり向きあうようにしていただきたいのです。

ファイトケミカルのことを知らないでも、知らず知らず、そのような野菜などと向きあっているという人たちもいるでしょう。そのような人たちは、問題はないのかもしれません。

ファイトケミカルの野菜を摂取出来ていないという人たちもいます。そのような人たちは、生命が危機に及ぼされている可能性を充分に考えることができます。 ファイトケミカルがどれほど大事なものかということを、ここで認識する必要があります。

実際には、ファイトケミカルは約1万種あるといわれています。全部をここでお話しすることはできませんが、ファイトケミカルを、大きく分類すれば、「ポリフェノール系」、「カロテノイド系」、「イオウ化合物系」、「テンペル類」、「サポニン」などに分類することができます。


■ポリフェノール系

ポリフェノール系は、植物が光合成を行うときにできる物質のことです。植物自体が生きるための物質なのですが、人間の身体に入ることで、抗酸化物質として有効に機能してくれることがわかっています。

ポリフェノールは、水に溶けやすい性質があり、吸収されやすいです。フラボノイドは、ポリフェノールのひとつであり、アントシアニン、ヘスペリジン、 カテキン、 ケルセチン、 イソフラボンという成分が含まれます。

フェノール酸も、ポリフェノールであり、 リグナン、クロロゲン酸と言った成分が含まれます。

アントシアニンは、赤ワイン、ブルーベリー、赤シソ、紫イモなどです。

ヘスペリジンには、みかん、はっさくがあり、 カテキンは、お茶やワインに含まれる渋み成分です。

ケルセチンは、タマネギ、柑橘類、ソバに含まれ、 イソフラボンの代表格は大豆です。

リグナンはゴマに含まれ、クロロゲン酸 はコーヒー、ごぼうなどです。

■カロテノイド類

カロテノイド類は、 動植物に含まれる色素成分であり、抗酸化力が期待することができ、活性酸素から身を守ってくれます。がんや生活習慣病も抑制してくれて、美肌効果やシミ予防にも期待することができます。

カロテノイド類が期待出来る野菜は、 β‐カロテン(ニンジンやカボチャ)α‐カロテン(ニンジン、カボチャ、グリーンピース、トウモロコシ)リコピン (トマト、スイカ、レッドグレープフルーツ、柿)と言ったものです。

さらに、ルテイン(トウモロコシ、ホウレンソウ、ブロッコリー)、ケール(ゼアキサンチン トウモロコシ、ホウレンソウ)、β-クリプトキサンチン(ミカン、オレンジ)と言ったモノにも注目してみましょう。

■テルペン類

さらにテルペン類についてです。テルペン類は、 ハーブ、柑橘類といった独特の香りや苦味成分のことです。そこには抗酸化作用が期待でき、生活習慣病を防いでくれたり、香りは、抗うつ作用が期待することができます。

オイゲノール(クローブ(丁子(ちょうし)))リモネン(レモンといった柑橘類)メントール(ハッカ)チモール(タイム、オレガノ)と言ったものに注目してみましょう。

■イオウ化合物

イオウ化合物にも私達は、日常生活においてしっかり注目する必要があります。イオウ化合物は、強い刺激臭があり、成分が抗酸化力を発揮してくれます。これには血行、血流の改善作用も期待することができ、強い殺菌力があり、食中毒を防ぐ薬味としてむかしから活用されていたものです。

イオウ化合物として注目していただきたい成分は、スルフォラファン(ブロッコリー、キャベツ)アリルイソチアシネート(ワサビ)そして、システィンスルホキシドであり、ニンニク、タマネギ、キャベツと言った私達の日常生活でいたって身近な野菜などです。

■サポニン

サポニンは、 大豆などに含まれているお馴染みの成分であり、渋み、苦味成分です。大豆を煮て泡立つモノはサポニンです。

サポニンには、抗酸化作用を大いに期待することができ、脂質やコレステロールを取り除いてくれたりします。高麗ニンジンにもサポニンは含まれています。

いかがでしょうか。私達が、日常生活に食べる野菜には、私達が想像している以上、パワーが潜んでいることに気付かれたのではないでしょうか。

ファイトケミカルを意識することによって、もっと私達は健康について意識するようになるのではないでしょうか。植物性食品の色素や香り、アクなどの成分から発見された化学物質によって、抗酸化力、免疫力のアップなど、健康維持・改善に大いに役立つのではないかということで、現在、研究が進行中であり、今後もっといろいろなことが研究結果によって語られていくのではないでしょうか。

ファイトケミカルを知り、私達にとってとても大事なのは、「抗酸化力」だということを理解していただきたいことです。人間も放置しておけば、錆びてしまう存在だということは、鉄となんら変わらないということです。
しかし、鉄とは違い、私達は、しっかりファイトケミカルの野菜などと向きあうことができます。 私達は私達の力で、生命を持続させることができます。